Takumi Hasegawa

百汁百菜

0102 持ったまま、手放す

畑のきゅうりが何者かに荒らされているというのがここ2〜3週間で続いた。きゅうりを半分だけかじってあとは打ち捨てられており、その食いっぷりからして何かしらの哺乳類であることは確かだった。畑のある町にはアライグマがよく出ると聞いており、もしうち...
百汁百菜

0101 自分自身が一番遠い

とあるバンドの曲に「〽︎自分の背中は見えないのだから〜」とあるように、人は自分の身体の全てをその目で見ることができない。背中は歌詞の通り見えないし、お尻も見えない。男性は下を向けばぶら下がっているモノを見ることができるが、女性は下を向いたっ...
百汁百菜

0100 味噌を溶く、心を解く

出汁は世界で一番簡単なスープだという話がある。昆布や鰹節や干ししいたけなど、乾物を水につけるか煮出すことでスープになる。そしてそこに味噌を溶けばもうそれで味噌汁の出来上がり。これ以上の作為はいらない。 だが、世の中のスープを眺めてみれば、あ...
百汁百菜

0099 延長線を生きる、あるいは神殺しについて

僕は3度死んだ。17のときと22のときと24のときの3度死んだ。世界のナベアツがアホになった。 24のときに「経験」した3度目の死によって、ついにそれまで僕が積み重ねてきたものが根こそぎにされて、僕は一度更地になった。それまでの僕にピリオド...
百汁百菜

0098 そうめんやっぱり揖保乃糸

『サザエさん』を観ていたら「七夕にはそうめんを食べる」といっていた。いその家でも夏はそうめんがしょっちゅう食卓にのぼっているとみえて、子どもたちは「それじゃあいつも通りじゃないか」というようなことを言っていた。その後、「ちらし寿司を食べると...
百汁百菜

0097 猫派なのに猫アレルギーっぽい

Official髭男dismに「犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!」という曲があるように、犬派と猫派の溝は深い。お菓子の「山」と「里」の争いのごとく根深い対立を抱えており、また、有名なRPGにおいて二人の女性のどちらと結婚するかで真っ二つ...
百汁百菜

0096 読書といえば「小説」なの?

「読書が好き」と言うと、やはり世の人は小説を読んでいるイメージを思い浮かべるのではないか。読書好きの人が読了報告に挙げる本はたいてい小説だし、読書好きが本棚を公開しているのを見ると、やはり小説が多く並んでいるように見受けられる。人文書、哲学...
百汁百菜

0095 僕らは〈世界〉を語らされている

思うに、種々のSNSやnoteといったものは、いかに自分と世間が隔たっていないか、同質のものであるかを確認する装置になっているのではないか。インプレッション数、いいね(スキ)数、リポスト数……あらゆる指標が可視化されて、「あなたの意見は世間...
百汁百菜

0094 伸ばしても届かない手

少し前に友人たちと連れ立って福井県に日帰り旅行に行った。個人的目玉は東尋坊。まさに自然の芸術ともいえる柱状節理の切り立った崖を、なんの柵も網もなく海の間近まで行って見られるとあっては、やはり期待せずにはいられなかった。いざ到着してみれば店も...
百汁百菜

0093 決意は胸に秘めておけ

何か新しいことを始める際、外に向かって高らかに宣言する人を見かけるが、僕は何かを始めようとするとき、決意は表に出さず胸に秘めたままの不言実行がよいと考えている。前回(0092)で「YouTubeはやりません」と言ったくせになんだと言われるか...
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