百汁百菜0064 懸けない、賭けない、けど飽きない 人生で一度だけ、パチスロをやったことがある。といっても、友達に連れてこられて、その友達の金で。他人の金だからというのもあったろうけど、全く感情が動かなかった。実に虚無の数分間。もしこれで僕の脳からドーパミンが出ていたらどうなっていただろう...2026.05.01百汁百菜
百汁百菜0063 声をかけるか、かけられるか 「いその〜野球やろうぜ〜」と、カツオはだいたい中島くんに誘われて遊びに出かけている(最近は学校で約束してきていることが多いかもしれない)。花沢不動産の前を通りかかったら、中から花沢さんが出てきてケーキでも食べないかと誘われ、カオリちゃん、...2026.04.30百汁百菜
百汁百菜0062 そういえば、ふりかけ食べてない 一汁一菜生活の中にあっても、なかなか食卓にのぼってこないのが「ふりかけ」である。ここでいうふりかけとは、海苔やおかか、ゴマ、そして玉子、鮭、わかめなどを乾燥させたご飯がススム、あれのことである。また自家製ではなく、買ってきたものの話をした...2026.04.27百汁百菜
百汁百菜0061 無欠はドラマを生み出さない 月がいつも満ちていたら、誰も月に想いを託して歌など詠まなかっただろう。恒常、円満、具足、無欠……これらに「もののあはれ」は宿らない。 鈴木大拙は平安宮廷文学のこのようなところを、涙に濡れてばかりで骨がないと批判した。鈴木は仏教者だからこそ...2026.04.24百汁百菜
百汁百菜0060 生きるために「キル」する 家庭菜園をやるようになってからというもの、チョウやガを見ると「うっ」と身構えるようになり、ミミズを見ると親しみを抱くようになった。畑・家庭菜園におけるチョウやガ(以後、鱗翅目りんしもく)の幼虫はたいてい害虫であり、駆除の対象となる。一方で...2026.04.22百汁百菜
百汁百菜0059 七年間床屋に行っていない男 私信:季節の変わり目か、久しぶりにしっかり体調を崩してしまい、数日お休みしていましたが、徐々に再開していきます。一応これまで月〜金の週5回更新でやってきていましたが、これからは少し崩すこともあるかもしれません。 気づけば7年ぐらい、床屋に行...2026.04.21百汁百菜
百汁百菜0058 世界の切り方③:服が切り取る、僕らの身体 子どもの頃から学生時代にかけて、水泳が一番長く続いたスポーツであったが、そこで水着でいるのにすっかり慣れてしまい、人前で上裸でいることの恥ずかしさはあまりない。太っていた時期はさすがに嫌だとおもっていたが、また痩せたので、今でもたぶん平気...2026.04.15百汁百菜
百汁百菜0057 世界の切り方②:自分のスクラップブック 僕は子どものころ、いい年頃になったら「なりたい自分カタログ」のようなものが自動的に編纂へんさんされていって、その通りに生きていくのかなとおもっていた。子どもの頃の夢なんてものは特になく、小学校で言わされた将来の夢は「野球選手」。でも、僕は...2026.04.14百汁百菜
百汁百菜0056 世界の切り方①:多数派/少数派の基準 大学のころ、僕は心理学を学んでいたのだが、そこで「社会」の最小単位が心理学と社会学では違うんだ、というようなことを聞いたことがある。心理学では、あなたとわたしの関係があれば「社会」が成立するので、「社会」の最小単位は2人であるとするが、一...2026.04.13百汁百菜
百汁百菜0055 「生きるために〈それ〉を切る」 「コノミ、今日も食べないのかい」「うん、わたしいいの」「でも、食べないと大きくなれないよ」「わかってる。でも……」 コノミとお父さんの住まう国では、毎日〈それ〉を切って食べて暮らしています。毎日伸びる〈それ〉はみんなの大事な栄養源。人々は〈...2026.04.10百汁百菜