
「スープカレー」と呼べば、それはスープ状のカレーを指し、「カレースープ」と呼べば、カレー味のスープのような印象になる。
で、このレシピは、「スープカレー」と呼ぶにはカレーのニュアンスが奥ゆかしく、「カレースープ」と呼ぶにはパンよりご飯を呼ぶ……なので、確かめるのはこれを読んだ(そして作った)あなたにお任せすることにしましょう。
ピーマン採れすぎ問題

これを作ったのは10月後半でしたが、この時はなんといっても畑のピーマンがよく採れる!夏がとにかく長いわ暑いわで、9月を超えてからのほうがむしろピーマンの調子がよく、いったい君はいつが旬なんだねという気になります。
親戚3家族で分けてもまだ持て余すぐらいの量で、ピーマンをいかに使うかに頭をひねる毎日。
味噌汁に入れたり、青椒肉絲にしたり、冷やし中華の上に載せたり色々してましたが、もうそういう季節じゃないしなぁ。
というわけでカレーにできんもんかと考えたら、真っ先に思い浮かんだのが、焼いた(揚げた?)ピーマンとパプリカが添えられたスープカレーのイメージ。今考えると飾りのように添えられているのがほとんどだから、ピーマン大量消費には程遠いけど、もう思い浮かんでしまったのだから仕方ない。そのまま突っ走ることにしましょう。
圧力鍋手羽元スープカレーの材料

【材料(3〜4杯分)】
〈手羽元スープ〉
・鶏手羽元・・・・・・・10本ぐらい
・にんにく・・・・・・・2〜3片
・しょうがスライス・・・10g分ぐらい、手で折る
・ネギの青い部分・・・・2〜3本分
・水・・・1L
・お好きな野菜・・・3〜4種
今回はじゃがいも、ピーマン、ぶなしめじ
・油・・・大さじ1〜
・塩・・・下味用のほかは味見して「美味しい」と思うまで
・カルダモン・・・・3〜5粒(ホール)
サヤは除いて中の粒だけを使う
・セロリシード・・・適当
・鷹の爪・・・・・・辛いのがお好きなら2本ぐらい
・玉ねぎ・・・・・・1個
・カレー粉・・・・・大さじ1ぐらい
・バジル・・・・・・ひとつかみ(あれば)
・ナンプラーや醤油・・・入れたほうが美味しい
(飾りなのであってもなくてもいい)
・ゆで卵
・ナス
圧力鍋手羽元スープカレーの作り方
1.鶏手羽元には中の骨に沿って1本、切れ目を入れておく。出刃包丁があるのなら、骨に傷をつけておくとよりダシが出ますが、お任せします。
フライパンに油を熱し、〈お好きな野菜〉を塩で軽く下味をつけながら炒める。野菜を取り出したら鶏手羽元を皮目を下にして焼き始める。軽く塩をしつつ、両面に焼き目がついたら、圧力鍋に入れて、〈手羽元スープ〉の材料とともに火にかける。
フライパンに残った油でカルダモンの粒、セロリシード、鷹の爪を熱し、香りが立ってきたら玉ねぎを入れて炒め始める。






2.圧力鍋の中身が沸騰してきたら、フタをきっちり閉めて圧力をかけ、おもりが規定位置まで上がる、ないし振れ始めたら弱火にして10分煮る。その後、火を止めておもりが下がるまで放置する。

3.鶏手羽元のスープをとっている間に玉ねぎを炒める。軽く塩を振って脱水を促し、色付いてきたら差し水(分量外)をして炒め煮し、玉ねぎを色付けながら崩していく。水分が飛んでまた色付いてきたらもう一度差し水をしてまた炒め煮し、水分が飛んだところでカレー粉を入れる。
ここに先に炒めた〈お好きな野菜〉を戻し入れ、軽く炒め合わせておく。


4.〈手羽元スープ〉からネギの青い部分を取り出し、3.を入れて合わせる。だいたい10分から15分煮込む。ナンプラーか醤油、塩で味付けをし、だいたい3回の味見で味を決めてしまう。最初に味の大枠を作り、2回目でぐっと完成に近づけ、3回目で微調整のイメージです。スープの量が多いので、結構塩の量は必要になると思います。
あればバジルをひとつかみ入れ、完成。




鶏手羽元から出たスープの「純」な味わいがなんとも快く、身体に染みるような味わいです。出汁の素と具を兼ねられるからコスパ◎
カレーにまみれた手羽元を手に取ってほじくらなくても、スプーンで突き崩すだけでホロホロと崩れます。軟骨も柔らかくてコリっとというよりもシャクっと……いや、もっと柔らかい!これが食べたくて圧力鍋を使ったまであります。
バジルの色が映えるのは作りたてだけど、この手のカレーは1日寝かせたほうがうまいに決まっているのだ!と1日寝かせると、より深みのある味わいに。
手羽元スープの澄んだ味わいを楽しみたければ作ってすぐ、コクが欲しければ翌日に……と食べ比べたり、好みに合わせて食べる時期を調節したりできます。
そして、旨みの染みたとろとろピーマンが最高。
焼いた具材をあと載せみたいなスープカレーが多いけど、一緒に煮込んだ一体感のある具材の魅力は相当のもの。
焼いた(揚げた?)具材をあと載せしても味がボケないスープカレーを作ろうと思うと、相当ベースのスープを頑張らないといけないはずなので、あんまり家庭で作るのには向いてないんじゃないかと思ったり。
おわりに

スープさえきっちり取っておけば、あとは塩気だけで旨くなります。ご飯と食べるのを考えて、勇気を持ってしっかり目に塩を入れましょう。なにせ、スープが1Lありますからね。バジルとの相性がいいナンプラーを忍ばせておくと、鶏だけではない旨みもプラスされて深みが出ますからおススメです。
そろそろ夏〜秋野菜が完全に終わり、葉物や根菜メインに時期に移行していきます。白菜とキャベツ、特に白菜は芋虫に負けず、しっかり育ってきていますから楽しみです。去年は失敗してしまった白菜のリベンジは達成できそうで何より。さて、鍋以外でどうして食べてくれようか……!






コメント