はじめに
異なる価値観に触れて、見聞を広める。
こんにちは。ハセガワタクミ(カルダモン26)です。
今回は、約1年ぶりに買った「スパイスカレー本」が面白かったのでご紹介しようと思います。
久しぶりに買ったその本は、水野仁輔さんの本「水野仁輔 カレーの学校 スパイスカレー最新レシピ ~豪華!33人のシェフが特別講義~」です。
タイトルの通り本当に豪華で、33人のシェフのレシピだけでなく、水野仁輔さんによるシェフへのインタビューも掲載。
様々な方の「カレー観」に触れ、自分の「カレー観」を見つめ直すことで、また「新たなカレーを作ってみよう」とモチベーションが湧いてくる一冊です。
なぜ1年間「スパイスカレー本」を買わなかったのか
少しだけ私が「スパイスカレー本」を1年間(2021年7月~)買わなかった理由をお話しすると、スパイスカレーに飽きていたからです。
いくら具材を変えてもベースが同じなので、すっかりマンネリ化。香りは違えど、味は一緒です。また、油の多さにもやられました。
そもそもスパイスを使うのはカレーでなくてもいいと思うようになり、カレー以外のスパイス料理に興味がシフトしました。
(このブログのレシピはスパイスカレーより圧倒的にスパイス料理が多いです)
その後、2022年2月頃に「スリランカカレー」(ブログ内リンク)に出会うと、根本から違うカレーの作り方に、いたく感動して暫く傾倒。
スリランカの味がすっかり私の舌に馴染んでしまい、いわゆる「スパイスカレー」には戻れなくなったので、「スパイスカレー本」は買っていませんでした。
あと、どの本も同じようなレシピばっかり(コモディティ化)しているのも一因です。
↑上半期しか「買ってよかったスパイスカレー本ランキング」がないのはそういうことです。
1年ぶりに「スパイスカレー本」を買ってみて
・33人ものシェフのレシピがあれば、どれかはピンと来るかもしれないと思ったから
・33人のインタビューが載っているから
2022年5月末の発売から、少し遅れての購入となった「水野仁輔 カレーの学校 スパイスカレー最新レシピ ~豪華!33人のシェフが特別講義~」。
少し大きめのムック本で、厚みは控えめ。鮮やかな表紙が目を惹きます。
目玉はやはり33人のシェフのレシピとインタビュー。
33人も居れば、いろんな価値観と出会えます。
正直「分かんねぇなぁ」と思うこともありますが、いろんな考えの元、それぞれのカレーが生まれているのだと思うと面白いです。
私はやはりスリランカ系のカレーを作る方のおっしゃることに共感しました。
自分に合った価値観のシェフがどんなカレーを作るのか、それを確認するのに最適な本であり、自分とは違う価値観に基づいて作られるカレーと出会うことで、見聞が広がる本でもあると思います。
レシピの難易度に関しては、マニアックなスパイスが登場したり、玉ねぎ炒めで難しい塩梅を求められたりと、中級者以上向けの本であると思います。
とはいえ、どこに次の料理のヒントが転がっているか分かりません。ちょっとした冒険気分で読むのがいいと思います。
本のレシピを作ってみた
渡辺玲さんのチキンペッパーフライ
早速本の中のレシピを作ってみました。
選んだのは渡辺玲さんの「チキンペッパーフライ」です。
「チキンペッパーフライ」は南インドのチェティナード地方で食べられる、水気少な目、ドライ系の鶏肉料理。「フライ」ですが揚げません。
前々から「チキンペッパーフライ」について色々調べていたのですが、「チェティナード風」のスパイス使いでピンとくるレシピがなかったので、これまで作ってこなかった料理。
渡辺玲さんなら間違いないと思って作ってみました。
久しぶりにガンガンオイルを使うレシピでしたが、フェンネルシードやブラックペッパーといったホールスパイスたちがガリっと口の中で弾けて脂っこさをリセット。
意外なまでに食後感はこってりしておらず、ペロリと食べられました。
この本のおかげで、また一つ、扉が開いたような感覚です。
おわりに
33人のシェフによる、レシピの競演と水野さんによるインタビュー。
どちらも読み応えがあり、カレーの知識や思考法だけでお腹いっぱいになる一冊です。
きっと、本を読んだあなたとは異なる価値観でカレーを作っている方と出会うことができます。
恐れず飛び込んでみれば、あなたのカレー観は広がること間違いなし。
私はまず一歩、チキンペッパーフライからはじめました。あなたはどうでしょうか?
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