スパイスを日常的な料理に使う文化においてスパイスは必需品であるが、日本においては嗜好品のような扱いである。
「それが悪い」というわけではなく、嗜好品なのだから、どうしてもスパイスは好き嫌いが分かれるということである。
だから、使うスパイスにも偏りが出る。スパイスを使った料理を扱うこのブログを始めて2年。改めてどんなスパイスを使っているかを確認すると、好きなものはとことん使うし、そうでないものは全く使わない。
たまにこのブログ内でどんなスパイスが検索されているのかを確認することがあるが、このブログではレシピに使ったことのないスパイスが検索されていることがままある。
ここに関しては、本当に申し訳なく思ってはいるものの、私も人間。やはりスパイスに好き嫌いがある。
また、このブログは本場の味を再現しようとしているのではなく、スパイスを日常的に楽しんでほしいという想いでやっているブログなので、基本的にディープなスパイスは出てこない。
というわけで、このブログのレシピで頻出する(=好みの)スパイスと、ほぼ出てこないであろうスパイスをここに記しておき、スパイス名で検索する際の助けになれば、と思っている。
頻出スパイス
このブログでは、レシピで使ったスパイスをタグ付けしているので、記事下部にあるタグをたどれば、同じスパイスを使っている料理を一気に見ることができる。
スパイス名の「タグ」に紐づけられている記事数を見れば、頻度もまるわかりといった具合である。
記事数はこれを書いた2023年7月10日現在。
ちなみに、これから挙げるスパイスは、1~2軍のスパイスばっかりで、「そりゃそうなるだろう」という顔ぶれである。扱いやすいからしょうがない。
なので、面白味は特にないであろうから、ここは興味がなければ流し読みでも構いません。
大事なのはその後の「出てこないスパイス」のほう。
50記事以上
※頻出スパイスの画像をクリックorタップすると、該当のスパイスのタグが付いた記事が出てきます。
クミン、にんにく、しょうが、ブラックペッパー、カイエンペッパー
当たり前といえば当たり前のスパイスが並ぶ。
クミンは汎用性の塊。困ったらクミン。肉も野菜にもとにかく合うからいっぱい使う。
にんにく、しょうがはセットでカレーに欠かせないからやっぱり多い。カレー以外にもガンガン使う。それぞれ単体でも使うから、必然と記事数は多い。
ブラックペッパーは下味用と分けており、しっかり香りと辛みを楽しむためのもの、としてこのブログではレシピに加えている。
ミルで挽いて仕上げにかけることが多いから、登場多め。
カイエンペッパーに関しては、私はある程度辛い料理を好むので、登場多め。パプリカはそれに伴い登場は少ない。
40記事以上
クミンシード、コリアンダー、ターメリック
クミンシードはやはり多かった。食材を選ばず、炒め物を作るときの油に入れておけばグンと風味が増すので使いやすい。
コリアンダーはクミンよりも少ないが、頻度は高い。ここは人によってクミンと消費量が入れ替わったりするのではないだろうか。
魚の料理やカレーではクミンを抜いてコリアンダー多めにすることがある。
ターメリックはカレーに欠かせないから必然と多い。カレー以外でも、炒め物や副菜に使うのでまあまあ多い。
30記事以上
カルダモン、カレー粉、シナモン(パウダー・スティック合わせて)
かつて「カルダモン26」と名乗っていたぐらい、カルダモンの香りが好きなのだが、何でもかんでも使えばいいスパイスではないと思っているので、これぐらいの登場回数に。それでも多いか。
料理だけでなく、お菓子にも使っている。
また、私はカレー粉を割と使う。スパイスカレーにカレー粉は云々言う人もいる(らしい)が、カレー粉も立派なミックススパイスであるから、活用しない手はない。
主に使うのは「S&B赤缶」と「インデアン 純カレー」で、それぞれのニュアンスに合わせて使い分けている。
シナモンは、パウダーとスティックを合わせてこれぐらい。昔はよく使っていたが、最近はかなり減っている。香りの嗜好が変わったのかな。
20記事以上
クローブ、ナツメグ、マスタードシード
クローブは最近ようやく魅力に気づいたので、これからどんどん増えていくと思われる。ちなみに「グローブ」と間違われることがあるが、「Clove」なのでクローブである。
ナツメグは牛乳や卵、じゃがいもが絡む料理にはかなりの頻度で入れているので、登場回数はそれなりに多い。
ハンバーグやコロッケを作るときに買っている人も多いと思うので、是非活用してほしい。
マスタードシードは思ったより使っていた印象。ブログを始める前は何でもかんでも使っていたが、今は使いどころを絞るようになったのでこれぐらいの数字に。
*****
ここまで挙げたスパイスがあれば、このブログのレシピは結構作れると思う。あとはここにフェンネルシードとフェヌグリークパウダー、五香粉があれば、さらにリーチが伸びる。
こんな感じで、王道スパイスばかりになった。
とはいえ、これだけあれば、このブログ以外の料理もかなり作れるようになるので、是非揃えてほしい。
その一方で、これから挙げるスパイスは私の好みには合わなかった、あるいは、買っても使わないだろうと考えられるものである。
なので、それらのスパイスの使い方を知りたい人は、ほかのサイト・ブログ、あるいはレシピ本を見ることをおススメします。
ほぼ出てこないであろうスパイス
パクチー
コリアンダーはパウダーもシードも好きだが、パクチーがどうにも合わない。
嫌い、とまではいかないが、食べるとちょっとテンションが下がる食材の一つなので、このブログではほぼ出てこない。納豆も同様の理由でこのブログには出てこない。
コリアンダーすぎるエビカレーは例外。あのパクチーは好き。
と、使う料理による幅が大きすぎてあまり扱いたくないというのもある。
また、近所ではとにかく入手性が悪い。仮に欲しいと思っても確実に手に入るとは限らないパクチーは使えない。
カスリメティ
フェヌグリークの葉っぱを乾燥させたもの。スパイスカレー店で出てくるカレーの仕上げによく載っている葉っぱ。
あの使い方が間違っているかどうかは置いておいて、私は加熱もせずにただ載せられたカスリメティは筋っぽいし苦いしで、嫌いである。
油とよく馴染ませればカスリメティのポテンシャルが十全に引き出されるというが、すっかりカスリメティを入れるような北インドカレーを作らなくなったので、このブログには出てこないだろう。
カロンジ(ニゲラ)
購入当初は鉛筆のような匂いがキツくてまともに使えなかった。
今は購入から結構経ち、香りが落ち着いてクミンのような香りが前に出るようになってきたので、リトライしてみようと思う(香りが飛んでるけどそれでええんか?)。
まずは「パンチフォロン」を試すところから。
ビッグカルダモン(ブラック、ワイルドとも)
多少ビッグカルダモンを使ったレシピはあるが、これ以上の発展を私には考えられなかったので、多分出てこない。
ビリヤニを作るなら大概入れることになるのだが、ビリヤニの本を読んでいくつか作ってみたものの、自分でレシピを起こせる気がまるでしないので、嫌いじゃないけどほとんど登場しないスパイスとなっている。
もしビリヤニを作りたいのであれば、こちらの本を読んでみてください。
ヒング(アサフェティダ)
悪魔のク〇と言われるぐらい臭いが、炒めるとよい香りになるスパイス。
興味はあるが、このブログで南インド料理はやらないから、買っても使い切れる気がしない。容器から漏れる匂いがヤバいから、買って余らせたときのリスクが高すぎるので躊躇している。
これを使った料理を食べてみてハマったら買うかもしれない。
あとは最近名前を聞くようになった「カルパシ」も私の手には余ると思うので出てこない。
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逆に「ゴラカ」や「ランペ(パンダンリーフ)」のようなスリランカでよく使われるスパイスはこのブログに出てくるので、もし興味があれば買ってみてほしい。
特にゴラカ。酸っぱくて燻製香を持つという、好き嫌いが割れるのは間違いない要素しかないが、ハマる人はとことんハマる。
おわりに
こんな感じで、このブログでは「ほぼ出てこないであろうスパイス」を、いざ挙げてみると思ったよりは少なかった。
ここで挙げた中では、パクチーとカスリメティ以外は割とマイナーなスパイスなので、本場の味を再現したい、あるいは本のレシピを丸々再現したい場合じゃないと使わないと思う。
そういう面ではこっちも別に面白味はないか。とはいえ、このブログにレシピがないスパイスは明らかにしておきたかったので、ここに書いておきます。
パクチーに関しては、どうしても好きになれず、レシピを期待して検索してくれた方には本当に申し訳ないのだが、このブログでは出てこない。
とはいえ、人の嗜好は変わるもの。そのうちしれーっと使い始めるかもしれないから「ほぼ出てこない」としておくことにする。
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