はじめに
カレー出汁を吸った衣からあふれる重厚な風味!
こんにちは。ハセガワタクミ(カルダモン26)です。
今回は、カレー粉が香る煮干し出汁を吸ったカツと卵が絶品の、「カレー出汁のカツ丼」のご紹介です。
重厚な香りと濃いうまみながらも、食べた後は驚くほど軽やか。
家庭でイチから作るこその魅力がある一品、お時間あるときにはぜひお試しいただきたいです。
このレシピについて
一度やってみたかったのが、カツ丼を最初から作るということ。
スーパーに並んでいた豚ロース肉(トンカツ用)を目にしたとき、ふと思いつきました。
どうせ自分で作るならと、カレー風味の出汁を作ってみることに。
カレーとカツに負けない煮干し出汁を使い、重厚な風味広がるカツ丼……想像するだけでよだれが出てきます。
そうやって出来たのは、期待を裏切らない味わい。濃い煮干し出汁の旨みと相まった、カレー粉の香りが食欲そそり、そんな出汁を吸ったカツと卵がご飯をさらっていく……
イチから作ったという喜びも相まって、格別の一杯になりました。
あなたも、お時間があるときには、ちょっと気合いの入った「イチから作るカツ丼」をお試しください。
カレー出汁のカツ丼のポイント
カツとカレー粉に負けない煮干し出汁!
このカツ丼を口にすると、カレー粉に負けない勢いで煮干し出汁の風味が広がり、香りに重厚さを感じられます。
カツオと昆布で上品に仕上げるのも良いですが、カレー粉とカツに強烈な個性があることを考えると、負けないように強い香りの出汁をひきたいところ。
煮干しのほかには、カツオやサバ、アジなどをミックスした混合節や、あごだしなんかも良いと思います。
調味料は、甘すぎないカレー出汁になるよう調整。濃い味のはずなのに、出汁をひいて作ったからか、意外とスッキリ。食べたあとはもたれません。
まさに家庭でイチから作るからこそ、出せる味わいではないでしょうか。
イチからカツ丼を作ると格別の体験に
トンカツを揚げ、出汁をひき、卵でとじる……
カツ丼をイチから作ると、格別の喜びが広がります。
さすがにパンを焼いてパン粉を作るところから……とまではいきませんが、カツ丼を構成するプロセスを体験すると、「大変なんだけど、それぞれは意外とシンプル」なのだと気づきました(極めるとなればまた別の話)。
そんな、カツ丼を作るという体験を楽しめる方にはぜひともお試しいただきたいです。
もちろん、大変ならばカツは買ってきてもOK。
でも、ぜひカレー出汁を作って、卵でとじてみてください。
カレー出汁のカツ丼の材料
【材料(2杯分)】 〈トンカツ〉 ・豚ロース肉・・・・250g(トンカツ用・2枚) ・塩・・・・・・・・1.5g ・ガラムマサラ・・・0.5g(辛みのないもの) なければ胡椒 ・小麦粉・・・・・・小さじ2~ ・溶き卵・・・・・・卵1/2個分 ・パン粉・・・・・・適量 〈煮干し出汁〉 ・水・・・・・500cc ・煮干し・・・15g 濃い風味を出したい場合は頭も腸も取らずにそのまま入れる ・昆布・・・・3〜5g 〈カツとじ〉 ※1杯ずつのときは半分にする ・煮干し出汁・・・200~240cc 多めでつゆだくに ・カレー粉・・・・小さじ2 今回はS&B赤缶使用 ・醤油・・・・・・大さじ4 ・みりん・・・・・大さじ4 ・砂糖・・・・・・大さじ2 ・玉ねぎ・・・・・60〜80g(薄いくし切り) ・長ネギ・・・・・10~20g(青い部分・斜め薄切り) ・卵・・・・・・・4個 ・ご飯・・・200g程度
カレー出汁のカツ丼の手順
【手順】
1.〈煮干し出汁〉の準備をする。
鍋に水に煮干しと昆布を入れて30分以上漬けたら、20分かけて弱めの中火で沸騰させないように煮出す。
今回は濃い味を出したいので、煮干しの頭と腸も取らずにそのまま入れるのがおススメです。
昆布取り出して一度沸かし、2〜3分煮出したらアクを取る。
煮干しを取り除いたあと、破片が気にならなければ濾す必要はありません。
2.〈煮干し出汁〉を煮出している間に、〈トンカツ〉の準備をする。
豚ロース肉は肉と脂の間を筋切りし、フォークで全体を刺したら、塩、ガラムマサラをまぶす。
油を160~170℃に熱し、豚ロース肉に小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣をつけて揚げる。
2分ほど経ったら裏返し、また2~3分揚げる(計4~5分)。
ザルや網に上げて油を切り、後述の〈カツとじ〉をする前に6~7個に切る。
トンカツは鍋の大きさにもよりますが、家庭用の鍋であれば、1枚ずつ揚げましょう(油の温度が下がるし、そもそも鍋にカツが収まらない)。また、パン粉のカスは1枚揚げるごとに鍋からすくい上げましょう(焦げたカスで次のトンカツが汚れるため)。
カツが多少反っても切って卵でとじれば分かりません(失敗済)。
3.鍋に〈煮干し出汁〉と醤油、みりん、砂糖、カレー粉と玉ねぎを入れて火にかけ、玉ねぎがしんなりするまで煮る(カレー出汁の完成)。
1人分ずつ作る場合は都度1人分の出汁の材料を小さいフライパンに入れて煮てください。
4.〈カツとじ〉をする。
小さいフライパンか親子鍋にカレー出汁を注ぎ、中火〜強めの中火にかける。
卵をボウルに割り入れ、白身のコシを切るように菜箸で混ぜる。好みによりますが、あまり白身と黄身を混ぜすぎないようにしましょう。
カレー出汁が沸いてきたら切ったカツを入れ、1回目の卵をまず白身中心に入れる。
長ネギの青い部分を入れて煮て、卵が固まってきたら、2回目、残った黄身中心の卵を注ぎ、火を止めてフタをして1分蒸らす。
出汁をしっかり抱え込んだ卵と、トロトロの卵を同時に味わうためには、卵を2回に分けて入れましょう。
5.ご飯を丼に盛り、4.の〈カツとじ〉を乗せて完成。
撮影用に黄身を分けて載せましたが、好みでどうぞ。
薬味として山椒がおススメ。その他には、カレー粉(そのまま使えるものに限る)を七味感覚でかけるのも美味しいです。
余った煮干し出汁は味噌汁などに。
カレーと出汁のレシピ
煮干し出汁で作るスパイス豚汁。これまた豚の旨みと重なって、主役級の汁物に。
カツオの旨みはスリランカと日本の架け橋。クリアな出汁の旨みで飲めるカレーに。
出汁を吸った豆は、ほっこり安心する味わい。
おわりに
カレー粉と煮干しが織りなす重厚な風味を吸ったカツと卵。なかなか外食ではお目にかかれないカツ丼だと思います。
お時間ある際には、カツ丼をイチから作るプロセスも楽しみながら、ご家庭で作ってみてください。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
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