スパイスに興味を持ったなら、当然隣接(というか被ってる)領域のハーブにも関心が……
なかなか向かなかったのは昔の話。
なんといってもハーブの安定供給先がなかったからです。
フレッシュハーブは特に、スーパーだと欲しいときになかったりするし、農協直売所でも、はしっこのほうでこぢんまりと売られているだけ。
欲しいときに欲しいだけ手に入らないハーブの方向は向かないようにしてきました。
ですが、今年の春、家の周りの草木をスッキリさせてスペースが空いたら、ハーブを育てる意欲がようやく湧いてきました。
「店にハーブがなければ、家で育てればいいじゃない」
ローズマリー・アソトワネットの言葉
と誰かも言っている(?)し、実際育てて香りをかぐと、その芳しさに魅了され、庭に出るのが楽しみになりました。
強健で、旺盛に育つから「ハーブを育てるのは簡単」というけれど、意外とそうではない……というのはまた別の話ということにしておいて、
ハーブの使い道は数多くあれど、やっぱり僕としてはハーブティーとして飲むか、調理して食べるかのいずれか。食べることしか考えてない。
そんなハーブ料理の中でも、一番ハーブを使っていて楽しいのが「サルシッチャ」です。
と、いっても腸には詰めないのですが。
ま、腸に詰めない簡易タイプのレシピも多いですし、僕もそれに倣って、適当に焼いて楽しんでいます。
ソーセージじゃないんだから、ソーセージ状にする必要もありませんしね。
そのサルシッチャで今日はパスタです。せっかくなので、家で採れた野菜も入れましょう。
10月になって、空気の味わいはすっかり秋だけど、まだまだ暑い!
なんと家のゴーヤーはまだ採れます。
市場にはもう出回らない野菜も、採れる限りで楽しめるのが家庭菜園のよいところですね。
というわけで、季節外れ?のゴーヤーと家で育てたハーブを使ったサルシッチャのパスタを作ってみました。
まずはサルシッチャの作り方
材料(つくりやすい量)
・豚ひき肉・・・・250g
・塩・・・・・・・2.8~3g
・ハーブ各種・・・計1.5gぐらい
セージ
ローズマリー
オレガノ
タイム
バジルなど。いずれもドライの重さ。
フレッシュハーブを使うなら、もう少し多めで。
・ブラックペッパー・・・好きなだけ
・にんにく・・・・・・・1片
パスタの分だけ作りたいなら……
・豚ひき肉・・・・・・・150g
・塩・・・・・・・・・・1.8g
・ハーブ各種・・・・・・計1gぐらい
・ブラックペッパー・・・好きなだけ
・にんにく・・・・・・・小さめの1片
手順
ボウルに豚ひき肉、塩、刻むかすり鉢で細かくしたハーブ、ブラックペッパー、みじん切りにしたにんにくを入れてよく練る。
参考:「教えて日高シェフ! 最強イタリアンの教科書」世界文化社 日高良実シェフのレシピより
※「レシピは適当に書く」と言いましたが、サルシッチャに関しては、ちゃんと計量したほうがいいので、ちゃんと書きました。
サルシッチャとゴーヤーのパスタの作り方
材料(2人前)
・スパゲッティ・・・200g(乾麺)
【パスタを茹でる湯】
・水・・・1.5L
・塩・・・15g
・ゴーヤー・・・1本
(今回は種取り前230gぐらい)
ナスやピーマン、ズッキーニでも
・サルシッチャ・・・・150g
・ホールトマト缶・・・150〜160g
・にんにく・・・・・・1片(みじん切り)
・塩・・・・・・・・・・味見しながら適宜
・オリーブ油・・・・・・大さじ1ぐらい
・ブラックペッパー・・・適当
サルシッチャとゴーヤーのトマトパスタの手順
1.フライパンに油を熱し、5mm厚に切ったゴーヤーを焼く。
軽く塩を振っておき、片面に焼き目がついたらひっくり返して焼き、裏側にも焼き目がついたら、フライパンに油を残すようにして取り出す。
2.フライパンの油が足りなければ少し補い、サルシッチャの肉ダネを広げて焼く。
パスタに絡めることも考えながら、食べやすい大きさにヘラなどで切りながら焼く。
焼き目がついたらひっくり返し、にんにく、トマト缶を入れる。
パスタはだいたいこのあたりで茹で始めましょう。
3.あまり触らず、トマト缶の水分をグツグツ煮て飛ばす。
このとき、サルシッチャを崩さないように。ミートソースになってしまいます。
4.パスタの茹で汁を大さじ4~5杯ぐらい入れてトマトソースを延ばす。
ゴーヤーを戻し入れてザッと炒め、パスタが茹で上がるのを待つ。
5.ザルに上げたパスタを入れてトマトソースと絡めるように炒める。
味見をして、足りなければ塩を補い、皿に盛ってブラックペッパーを振ったら完成。
サルシッチャを焼きつつトマトソースを作ったから、トマトソースに豚の旨味がよく溶けてなんとも美味しく、リッチな味わい。自家製の味わいとは思えません。
「買ってきたソース?」と聞かれたら、鼻を高~く伸ばして「家で作った!」と答えてあげましょう。
そこに、香ばしく焼いたゴーヤーの香味と苦味、そして奥から甘みが来て複雑な味わいを醸し出します。
各種ハーブ芳しいサルシッチャがゴーヤーと強力なタッグを組み、食べ終えるのが惜しくなる一品となりました。
おまけ:焼きサルシッチャで一杯飲ろう!
残りのサルシッチャは、ピーマンと一緒に焼いてビールのアテに!
材料(1人前)
・サルシッチャ・・・残り100g
・ピーマン・・・・・食べたいだけ
・塩・・・・・・・・ピーマンの味付け分ぐらい
・油・・・・・・・・小さじ2ぐらい?
・白ワイン・・・・・ちょろっと
手順
1.フライパンorスキレットに油を熱し、サルシッチャの肉ダネを広げる。
焼きながら食べたい大きさにヘラで切る。
2.焼き目がついたらひっくり返し、ピーマンを隙間に入れて塩を軽く振り、焼く。
白ワインをちょろっと注いでフタをし、蒸し焼きにする。
3.白ワインの水気が飛び、香ばしい焼き目の香りがしてきたら完成。
仕上げに追いブラックペッパーをしても。
丸めたひき肉は白ワインで軽く蒸し焼きにすると安心。
醤油を軽く垂らしても◎
噛む度ハーブが香ってしょうがない。
少し冷めたぐらいが塩気立ち、酒に合う!
焼き目がそのまま美味しさになりますから、スキレットで食べるときはもう、こそげ取る勢いで。
↓ハーブ芳しいサルシッチャには、コリアンダー風味のホワイトエール、「水曜日のネコ」がグッドパートナー。
おわりに
参考にさせていただいた日高シェフのレシピだと、サルシッチャを一気に1kgぐらい作って、真空パックの後冷凍保存していました。
家庭でそれは多いとしても、サルシッチャの肉ダネを多めに作ったのがいつも冷凍庫にある……なかなか垂涎ものの光景ですね。
「今日はサルシッチャで呑むぞ~」と朝に解凍を仕込むなんて、一日が楽しくなりそうです。
食用ハーブを育てていて使い道に困ることがあれば、まとめてサルシッチャに突っ込む!というのも一興。
わっさーと育って使い切れなくなる前にどんどん使いましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
ゴーヤーとひき肉があるなら……
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