【瀬戸内の景色に息を呑む】旅好き友人とゆく弾丸クルマ旅行(前)【しまなみ海道〜愛媛・今治編】

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朝8時。私は車に揺られながら龍野西IC(山陽道・兵庫県)にいた。
頭の中で高揚する気持ちと眠気のエンドレスバトルを繰り広げながらも、我々を乗せた車は広島県と愛媛県を結ぶ「しまなみ海道」方面に向かっていた。

弾丸クルマ旅行にいってらっしゃい

時々、友人とそのまた友人が、1日で巡るにしてはあまりにも長距離で、常人には過酷に思える旅程のクルマ旅をしている、という話を聞いていた私は、次の旅に同行させてもらえないかと頼んだところ快諾。

今回は、関西を出発して広島県に向かい、「しまなみ海道」を渡って四国に上陸したのち、愛媛・香川を巡って瀬戸大橋を通って本州に戻り、関西へ帰るという地獄(?)の旅程を1日で完遂すべく、早朝から車に揺られていた。

ぐるっと広島⇒四国⇒岡山と回るから、高速料金がとんでもないことになるのではないかと思っていたが、友人は抜かりなくETCのキャンペーンに申し込んでいた。

NEXCO西日本のキャンペーンに「四国まるごとドライブパス」というものがあり、滋賀から福岡まで、四国周辺の地域からなら、お得に高速道路に乗れるというプラン。
本州四国連絡橋は別途料金が必要なものの、大幅に高速料金を節約できる。四国のほかにも関西・中国地方・九州でも使える様々なドライブパスがあるので確認してほしい。
このようなプランは鉄道にはありがちだが、高速道路にもあったのは初耳であった。

⇒「ドライブパス」特集ページ – NEXCO西日本

そんな過酷旅のドライバーは友人のそのまた友人(初顔合わせ)。以前の仕事が運転関係だったらしく、この地獄の旅程にも慣れっこの様子。
安定感のある運転に安心して身を任せることができた。

9時:赤穂IC(兵庫県・山陽道)

さて、8時に龍野西ICで一度山陽道を降りたのは、この先の尼子山トンネルで大きな火災があり、通行止めになっていたから。
1時間ほど下道を通って兵庫県のさらなる西、赤穂市へ。
友人の計画には織り込み済みとはいえ、なかなか堪える迂回の長さで、物流関連への影響はどれくらいなのだろうと考えを巡らせたり。
資料を見ると尼子山トンネルの被害は甚大。まだまだ復旧のメドが立っていない(2023年9月下旬現在)。

⇒E2 山陽自動車道 尼子山トンネル火災事故概要 – NEXCO西日本(PDFファイル)

10時15分:福山SA(広島県・山陽道)の尾道ラーメン

再び山陽道に乗った我々は最初の目的地、広島県の東にある福山サービスエリアに到着した。
あとがつかえているので、ここで早めの昼ご飯。年間30万杯を売り上げるという尾道ラーメンを食す。

サービスエリアのラーメンと侮るなかれ。鶏ガラに魚介の出汁がどっしり構えて厚みがあるスープ。キリッとした塩分と背脂の甘みが、眠気覚ましに最適だった。

DATA
山陽自動車道 福山サービスエリア(下り線)
●広島県福山市津之郷町津之郷333-2
●TEL:084-951-6404
●Web site⇒福山サービスエリア(下り線) - NEXCO西日本

11時頃:しまなみ海道に突入

友人提供

男3人、あっという間にラーメンをすすりきって再びしまなみ海道に向けて出発。本州側からの最初の橋、新尾道大橋が見えてきた。
橋から見えるのは海、船、島、山!瀬戸内らしい、それらがギュッと詰まった素晴らしい景色で、これがずっと続くのか……!

と思いきや、しまなみ海道は島を結ぶ道。当然山を避けることはできず、山の中を突っ切る道が意外と多かった印象。とはいえ、大三島に入ったあたりからはずっと景色がよく、窓に釘付けになった。

右の「レモスコ」は家にあったもの

途中大浜PAで軽くお土産を購入。瀬戸内らしいレモンや柑橘を活かしたものが多い。
そんな中で目に付いたのが、神戸の「どろソース」と広島の「レモスコ」が合体した「どろスコ」。お好み焼き戦争に終止符を打つかのような歴史的和解をここに見た。

DATA
西瀬戸自動車道 大浜パーキングエリア(下り)
●広島県尾道市因島大浜町二区137
●TEL:0845-24-1202
●Web site⇒西瀬戸自動車道 大浜パーキングエリア(下り)
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12時:亀老山展望公園(愛媛県・大島)

気づけばしまなみ海道も終わりが近づく中、大島北ICで下車。
友人が希望していた目的地、亀老山展望公園へと向かう。

道中でよく見かけたのがしまなみ海道をサイクリングする人々。しかも外国人のサイクリストがほとんど。
シャツでサイクリングする外国人もいたが、中にはしっかりウェアを着込んでサイクリングをする外国人の姿も。まさかこれを目的に日本に来たのか……?とするとお目が高い!

それと、サイクリストだけでなく、ソーラーパネルもよく見かけた。晴れが多い気候だからだろうか。しかし、サイクリストとは違って見ていて気持ちの良いものではない。
某国の企業が置いたのかどうかは知らないが、山を崩し、土地を殺すソーラーパネルの多さには辟易した。

さて、大島北ICから、大島をほぼ縦断した先にあるのは亀老山展望台。
展望台に向かう道は、いかにもな山道。しかも細くて坂が急という、大人3人が乗る軽自動車にはかなり厳しい道だったが、それを乗り越えた先にあったのは瀬戸内の大パノラマ。

この日はまだまだ残暑が残っていたものの、山頂は涼しくて風が通っていて、景色がパーンと抜けて、なんと気持ちの良いことか!
間近に迫る四国や大島の山々、そして水平線まで見渡せる展望台からの景色に胸を打たれた。

もうここで旅が終わってもいいような満足度だったが、旅はまだまだこれからも続く。

ちなみに亀老山展望公園の駐車場に上るためのスロープがあまりにも狭かったので車をぶつけないよう注意されたい。

DATA
亀老山展望公園
●愛媛県今治市吉海町南浦487-4
●TEL:0897-84-2111(今治市役所吉海支所)
●Web site⇒亀老山展望公園 - いよ観ネット(愛媛県)

12時40分:伯方の塩ソフト

次なる目的地は、亀老山を下りた先にある、道の駅よしうみいきいき館へ。
丁度お昼時だったというのもあるが、レストランは大繁盛。
浜焼きの匂い立ち込める中見つけたのは、伯方の塩ソフトクリーム。

大島の前に渡った伯方島はあの「伯方の塩」のお膝元であり、しまなみ海道一帯で伯方の塩にまつわる商品が販売されていた。
そんな伯方の塩をソフトクリームに練り込んだとあらば食べねばなるまい!

もう溶けている

インスタで見るような写真を撮ってやろうと試行錯誤する間もなく、残暑にやられてだらだらと溶け始めてしまったので手をベッタベタにしながら食べた。慣れないことはするもんじゃない。

味は塩味のトゲがなく、ミルクと調和していて大変美味しい。かすかな塩気が汗をかいた身体に染み渡った。

DATA
道の駅よしうみいきいき館
●愛媛県今治市吉海町名4520-2
●TEL:0897-84-3710
●Web site⇒道の駅よしうみいきいき館 - 株式会社しまなみ

13時10分:来島海峡SAの「しまなみ」モニュメント

来島海峡大橋を超えて愛媛県本土へ上陸。
徳島・香川でずっと止まっていた私の四国コンプリートへの道が少し進んだ。

来島海峡SAで友人がお土産を物色する中、私が見つけたのは砥部焼の販売コーナー。その中で、やけに手に馴染むお椀を見つけてしまった。こういう器は一期一会で、タイミングを逃すと二度と手に入らないから絶対買うことにしている。

↓帰ってきて早速使ってみた

想定外のお宝にホクホク顔の私はSAの奥に「しまなみ」のモニュメントを発見。
神戸に何か所かある「BE KOBE」のモニュメントもこんな感じだったかな。

しまなみ海道に来た証としてこれ以上のものはないと思いパシャリ。

DATA
西瀬戸自動車道 来島海峡サービスエリア
●愛媛県今治市大浜町3-9-68
●TEL:0898-33-8633
●Web site⇒西瀬戸自動車道 来島海峡サービスエリア
●一般道からもコミュニティゲートを通れば利用可
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13時30分:今治タオル本店(愛媛県)

そこからは高速道路を降りて今治市へ。
私が行きたいと希望した「今治タオル 本店」へと向かう。

その道中で今治城を車内見物。
今治城も行きたい場所としてリクエストしていたが、時間の都合で車内見物。それほどにスケジュールはカツカツ。
店で選ぶ時間もあるだろうということで、「今治タオル 本店」の比重を多くすることになった。

さて、高品質タオルとしての地位をすっかり確立した今治タオル。我が家でもギフトで頂いたものを使っているが、やっぱりその辺のタオルとは一味違う。
手が届くか不安になるほど高価格な印象があるものの、やっぱり今治に来たのなら見るだけでも見ておきたいと思った。

清潔感があって静かな店内には色とりどり、触り心地もとりどりなタオルがずらりと並ぶ。
予想通り高~いタオルもあったが、ハンカチなど手ごろな製品も多いので、気軽に立ち寄ってタオルを物色するのもよさそう。

私は特にこのみかん柄のキッチンクロスがお気に入り。キッチンクロスとして使うには可愛すぎる……!
もったいないから別の使い方を探そうと思う。他にいろんな柄があるのでぜひ。

DATA
今治タオル 本店
●愛媛県今治市東門町5-14-3
●TEL:0838-34-3486
●Web site⇒今治タオル 本店 - いよ観ネット(愛媛県)
●今治タオル LAB併設

ガソリンをチャージして今治市を後にし、ドライバーの友人のリクエストで、あの住友グループ発展の礎となった「別子銅山」へと向かうことになった。

つづく

後編はこちら:【激熱肉汁に溺れる】旅好き友人とゆく弾丸クルマ旅行(後)【愛媛・別子銅山〜香川名物・骨付鳥編】

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