はじめに
実はスパイスカレーには甘みが大事。
こんにちは。ハセガワタクミ(カルダモン26)です。今回は、口に入れたときはひよこ豆の甘みと豚肉のコク、そして甘い香りのスパイスで優しい雰囲気なのに、あとからポカポカとしょうがの効果がやってくる、「ひよこ豆と豚ひき肉のジンジャーキーマ」をご紹介します。
寒い冬はもちろん、冷房で身体を冷やしやすい夏にもおススメしたいキーマカレーです。
このレシピについて
みなさんは豆、好きですか?
周りの友人はみな首を横に振ります。
自分は昔、「出されたら食べるけど、自分でわざわざ料理しない」という人間でした。
でもスパイスカレーと出会って、豆のカレーを恐る恐る作ってみたら、これが抜群においしいのです。世界には日本にはない、おいしい豆があり、スパイスカレーのおかげで豆を好きになることができました。
中でも特に美味しかったのが、水野仁輔さんの本「スパイスカレー新手法」で紹介されていた「グズグズチキンカレー」。これでひよこ豆缶に目覚めたといっても過言ではありません。
ひよこ豆缶に目覚めた自分が考えたのは、ひよこ豆をしっかり食べるキーマカレー。味のバランスがよい豚ひき肉を使いつつ、しょうがを効かせて、食べたあと温まるようなキーマを目指します。
というわけで、今回はひよこ豆の缶詰で手軽に味が決まる、「ひよこ豆と豚ひき肉のジンジャーキーマ」を作ります。
ひよこ豆と豚ひき肉のジンジャーキーマのポイント
ひよこ豆はクセがないので使いやすい!
ひよこ豆は本当にクセがないので使いやすいです。色んな食材に溶け込んでくれるのですが、しっかり豆の甘みと旨みがあって、料理を美味しくしてくれます。
スパイスカレーにひよこ豆を入れると、旨みはもちろん甘みも追加されて、味のバランスが整い、深みが出ます。
スパイスカレーに砂糖を補ったりして味のバランスを取ることもあるのですが、ひよこ豆を具材として使えば、それが自然とできますよ。
辛いだとかスパイシーな香りに引っ張られがちのスパイスカレーですが、甘みがあるからそれが引き立ちます。
だから、甘みが大事なのです。
ひよこ豆は缶詰で簡単に!
ひよこ豆は茹でたものが缶詰になっているので、これを使うのが確実かつ、簡単です。
昔乾燥のひよこ豆を茹でたとき、浸水するのを忘れていてとんでもないことになりましたが、缶詰があることに気づいてからは、ずっとこれです。手軽にホク甘なひよこ豆を楽しめます。
スーパーになければ、通販で買えるほか、カルディなどの輸入食料品店、酒屋でも手に入ります。
しょうがはいつもの倍でポカポカ温まるカレーに!
豚ひき肉のキーマカレーはちょっと肉の臭みが残りやすいと考えていて、そのせいで昔はあまり作らなかったのですが、香味野菜を大量に入れてマスキングするなど、いろんな方法で解決を試みてきました。
今回はしょうがをいつもの倍入れて臭みを消すだけでなく、しょうがの効果で、ポカポカ身体が温まるようなカレーに。
ひよこ豆の甘みが先に来るカレーですが、あとからポカポカしてくる、ちょっとギャップのあるカレーを目指しました。
ひよこ豆と豚ひき肉のジンジャーキーマの材料
【材料(2~3人前)】
・ひよこ豆缶・・・・・1/2缶
(ひよこ豆固形120g、汁80g)
・豚ひき肉・・・・・・150g
・玉ねぎ・・・・・・・150g(薄切り)
・脱水用の塩・・・・・1g
・ホールトマト缶・・・80g(つぶしておく)
・差し水・・・・・・・50~100cc
〈GGペースト〉
・水・・・・・・100cc
・にんにく・・・5g(すりおろし)
・しょうが・・・10g(すりおろし)
・塩・・・3g
・油・・・大さじ2
・水・・・100cc
〈ホールスパイス〉
・カルダモン・・・2粒(つぶして中の粒を使う)
・クローブ・・・・5粒
・シナモン・・・・5g
〈パウダースパイス〉
・クミン・・・・・・・・5g(約小さじ2)
・コリアンダー・・・・・4g(約小さじ2)
・ターメリック・・・・・1g(約小さじ1/4)
・カイエンペッパー・・・1g(約小さじ1/2)~お好みで
〈仕上げのスパイス〉
・ガラムマサラ・・・1g(約小さじ1/2)
カイエンペッパーは好みで増減してください。辛いのが苦手な方は同量のパプリカパウダーに替えてください。
ひよこ豆と豚ひき肉のジンジャーキーマの手順
1.調理前に
ひよこ豆は豆の固形と汁の重さを量り、ボウルに入れておく(1/2缶使う場合)。このとき、豆と汁に分ける必要はありません。
2.テンパリング~玉ねぎ放置
フライパンに油と〈ホールスパイス〉を弱めの中火で熱し、シナモンから泡が出始め、各々の香りが立ち始めたら、強めの中火~強火にして玉ねぎと脱水用の塩1gを入れて広げる。玉ねぎが色づくまでは放置し、この間に〈GGペースト〉の材料を全て混ぜておく。
3.玉ねぎの脱水
玉ねぎの端が色づき始めたら軽く混ぜ、差し水を入れる。玉ねぎを潰しながら全体をよく混ぜ、焦げを溶かして広がるように混ぜる。
差し水の水分が飛び、また玉ねぎが色づき始めたら〈GGペースト〉を入れて、また玉ねぎを潰しながらよく混ぜる。
4.トマトの脱水
〈GGペースト〉の水分が飛び、にんにく、しょうがに火が通ったときのよい香りがしてきたら、ホールトマト缶を入れて潰しながら混ぜて水分を飛ばす。焦げそうなら差し水を適宜行い、ヘラでフライパンの底をなぞっても水分が出てこなくなるまでトマトの水分を飛ばす。
トマトの脱水で気をつけたいところはこの記事にまとめました。
5.カレーベース完成~具材を入れて煮込む
火を弱めて〈パウダースパイス〉を入れる。油とスパイスが馴染み、もったりと粉っぽさがなくなってまとまりが出てくるまでよく混ぜたら、火を中火にして豚ひき肉を入れる。ひき肉の色が変わり、カレーのベースとよく馴染んだら、1.で計量したひよこ豆缶を汁ごと入れてよく混ぜる。馴染んで煮立ってきたら水を入れて、また沸騰させたら弱めの中火にし、フタをして10分煮込む。
6.仕上げ
フタを開けて中火にし、ガラムマサラを入れて2〜3分さらに煮込む。水分が飛び、全体にとろみが出てきたら完成!
最後にシナモンとクローブを取り除く。
今回添えた副菜
小松菜のサーグ
かつお節入り大根の和風ウールガイ
おススメのスパイスカレーレシピ
香味野菜をじっくり炒める、本格キーマを目指す方はこちらもどうぞ。
おいしい豆はひよこ豆だけじゃない!レンズ豆で作る豆乳の「ダルカレー」はいかが。
おわりに
口に入れたときはひよこ豆の甘みと豚肉のコク、そして甘い香りのスパイスで優しい雰囲気なのですが、あとからポカポカとしょうがの効果がやってきます。
冬はもちろん、冷房で身体を冷やしやすい夏にもおススメしたいキーマカレーです。
皆さん、豆を食べましょう!
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