はじめに
サラリと身体にスパイス補給。
こんにちは。ハセガワタクミ(カルダモン26)です。
今回は冷やした和風の出汁カレーを豚しゃぶと共にいただく「豚しゃぶと冷やし出汁カレー」のご紹介です。
ベースのカレーは出汁さえひけば、あとは具材を鍋に入れて煮込み、冷やすだけ。
トマトの旨みとカツオと昆布の旨みが溶け合った出汁を、スパイスと共にサラリとかき込む、夏のカレーです。
このレシピについて
「冷たいカレー」という、一言で矛盾しているような料理。
あの「ルーのカレー」を冷やすと考えてしまうから、違和感があるのではないでしょうか。
しかし、スリランカ風の煮るだけで作るカレーなら、油を使わないから、冷やしても違和感がないのではないかと思い、作ってみることにしました。
最初はカレー粉とにんにくを入れて作ったのですが、冷やしたことで苦味が立ってしまい、ボツに。
やはり、温かいカレーとは勝手が違うようです。
というわけで、前に作った「冷製スープ」を元に、しょうが多めで、にんにく抜き。
スパイスに関しては、カレー粉だとキツいので、単体のスパイスを組み合わせて入れることに。
すると、カツオと昆布の旨みとトマトの旨みをしっかり感じられつつ、しょうがをはじめとするスパイスがキリッと味を引き締めます。
ただひたすらにサラサラ食べ進められるカレーになりました。
冷たいものを食べているはずなのに、身体の表面がカーッと熱くなり、そして汗をかいて冷ましてくれる……
ぜひタオルをご用意の上、お召し上がりください。
豚しゃぶと冷やし出汁カレーのポイント
サラサラ食べられる、煮るだけ出汁カレー
スリランカのカレーから着想を得た、油を使わずに煮るだけで作るカレーは、くどさがなくスッキリした味わい。
カツオと昆布出汁の旨みと、トマトの旨みが染み、トッピングの具材たちの美味しさを引き立ててくれます。
豚しゃぶも美味しいけど、特にオクラが美味しくてお気に入り。ぜひ乗せてみてください。
また、一度冷ましているからか、玉ねぎから出汁の旨みがジュワッと出てくるのもポイント。ぜひみじん切りではなく、薄切りで入れてみてください。
スパイスが華を添えます
豊かな出汁の旨みに華を添えるのはスパイスたち。
にんにくを抜いた分、たっぷり入れたしょうがに、小さじ1加えた胡椒はキリリと引き締まった味わいを作ります。
他のスパイスは、いつもより少なく入れました。とはいっても、カイエンペッパーは少量でもかなり効きますからご注意ください。
カレー粉は香りが強すぎるほか、「油なし&冷たい」状態では苦味を感じやすくなっているのでおススメできません。
単体のスパイスを組み合わせて作るのがポイントです。
豚しゃぶと冷やし出汁カレーの材料
【材料(2人前)】 ・カツオと昆布出汁・・・300ml~ 〈カツオと昆布出汁の材料〉 ・水・・・・・・500ml ・昆布・・・・・5g ・カツオ節・・・5g ・しょうが・・・10g(すりおろしorチューブ) ・トマト・・・・100g(ざく切り) ・玉ねぎ・・・・50g(薄切り) ・醤油・・・・・小さじ1 ・塩・・・・・・5g 〈パウダースパイス〉 ・クミン・・・・・・・・・2g(小さじ1弱) ・コリアンダー・・・・・・2g(約小さじ1) ・カイエンペッパー・・・・0.5~1g(約小さじ1/4~1/2) 1gだとかなり辛いです。お好みで増減するほか、パプリカパウダーに替えても。 ・ターメリック・・・・・・0.5g(約小さじ1/8) ・胡椒・・・・・・・・・・2.5g(約小さじ1) 〈仕上げ〉 ・カルダモンパウダー・・・0.5g(約小さじ1/4) 〈トッピング〉 ・豚肉(しゃぶしゃぶ用)・・・200g ・湯・・・1L ・酒・・・大さじ1 ・塩・・・5g ・オクラ・・・・1人当たり2~3本 板摺りしたあと、1~2分茹でて冷水に取る。 ・トマト・・・・1人当たり50g
豚しゃぶと冷やし出汁カレーの手順
1.〈カツオと昆布出汁〉をひく。
水に昆布を30分以上浸け、鍋に昆布ごと水を入れたら、弱火~弱めの中火にかけ、沸騰させないように10分以上かけて煮出す。
昆布を取り出して一度沸騰させたら、カツオ節を入れて火を止め、2~3分放置する。
その後、ペーパーでカツオ節を濾す。
今回はスパイスと合わせるので、強いカツオの風味を出すために、だしがらをギュッと絞りました。
目減りするので、記載の分量で作ると、300mlより少し多いぐらいになります。少し多いぐらいなら、全部使ってしまって大丈夫です。
2.鍋に〈カツオと昆布出汁〉、しょうが~胡椒までの材料を全て鍋に入れて火にかける。沸騰してきたら密閉できるフタをして、弱火で20分煮込む。
途中何度かフタを開けてかき混ぜる。
残り1~2分になったところでカルダモンパウダーを入れておく。
3.20分煮込んだら、鍋ごと、あるいはボウルに入れて氷水で粗熱を取る。
ガラスやホーローなどの保存容器に取り分けて冷蔵庫で冷やす。
4.豚しゃぶを作る。
鍋に湯を沸かし、塩、酒を入れて再び沸騰させたら火を止め、だいたい50gずつぐらい豚肉を入れてしゃぶしゃぶする。
豚肉をザルに上げたらまた火をつけて鍋の湯を沸かし、アクを取ったら火を止めてしゃぶしゃぶする。
これを繰り返し、200gしゃぶしゃぶできたら、ザルに上げた豚肉をうちわなどであおいで冷ます。
ずっと冷蔵庫に入れてしまうと脂が固まります。
食べる前に少し冷蔵庫で冷やすぐらいがちょうどいいでしょう。
5.ご飯を皿に盛り、冷やしカレーをかけて豚しゃぶ、茹でたオクラ、トマトを乗せて完成!
氷を浮かべると、ご飯でカレーが温まりすぎず、いい具合になります。
夏に食べたいサラ旨カレー
下処理バッチリでほぐれる柔らかさの鶏むね肉に、カツオと昆布の出汁が染みわたる、サラリと旨いスリランカ風チキンカレー。
この冷やしカレーのベースになったレシピでもあります。
ココナッツミルクを入れて煮込んだバージョン。まろやかさとソリッドな辛みのコントラストが楽しいカレーです。
最後にちょっとだけ入れて煮込んだだけなのに、オクラが美味しい。
ナスとズッキーニを嚙みしめたときにあふれる水気がジューシー。サラサラと滋味深いスリランカ風カレーです。
おわりに
メインの具材は後乗せで、出汁と野菜、スパイスだけを煮込んで冷やす、ちょっとイレギュラーなカレーでしたが、皿に盛りつけて食べたとき、最初から一つのカレーだったかのようなまとまりを見せてくれました。
あんまりにもサラリと食べられるので、喉を詰まらせないようご注意ください。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
※当記事と類似したレシピが掲載された書籍がございますが、私は書籍へのレシピの提供等一切行っておりません。
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